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アメリカ人と日本人の違いと幸福論~飛行機遅延で見た文化の違い~

今回は、ニューヨークに数年住んでいる私がつい最近経験した、面白いと思った日米の文化的な違いと、筆者が思う幸せになるためのコツを紹介したいと思います。
まず、現在アメリカは独立記念日前で、かつ今週初めに見舞われた天候不良により、飛行機のキャンセルが相次ぎました。筆者もそれに見事に巻き込まれたので、その時の状況について昨日、ブログを更新しました↓

snyc.hatenablog.com

 

ブログ内で、筆者はもともと予約していたフライトが欠航、翌日に振替になったフライトもいつ飛べるかわからない状況のまま結局5時間遅延でなんとか帰れた、という話を書きました。その時の周りのアメリカ人乗客の反応が何ともアメリカらしい!と改めて思ったのです(詳しくは昨日のブログをご覧ください)。

飛行機の遅延はよく発生するのでもちろんこれが初めてではないですが、いつも思うのは、多くのアメリカ人は日本人と比べて辛抱強いし(もちろん中にはそうでない人もいますが)、空港スタッフや客室常務員に対してどんな状況でも相手をリスペクトしているなと感じる場面が日常的に多いです。

 

こんな話を耳にしたことがあります。日本の話です。乗っている飛行機が飛べないことになって、機内にアナウンスをしたところ、ファーストクラスの客は客室乗務員に向かって「君たちも大変だね。お疲れ様。」と言い、ビジネスクラスの客は「残念だけど仕方がない。」と言い、エコノミークラスの客は「どうしてこんなことになったんだ。飛ばせ!」とブチ切れた、という話。

 

結構これに近いと思うんです。というのも、この状況って乗客はどうしようもないんです。無能なんです。何の役にも立たないんです。
飛行機の機体に不具合があるなら、技術者の人たちに頼るしかないですよね。でも、技術者の人たちは怠けているわけではなく、一生懸命原因を究明しているはずです。客室常務員も、空港スタッフも、定刻通り飛んでくれた方が良いに越したことはないはずですよね。
私が思うのは、ファーストクラスやビジネスクラスの客は金銭面で余裕があるのももちろんそうですが、他の国での大変な経験や"どうにもならない状況"をたくさん経験してきて、常に心にも余裕があるのだと思います。

 

つまり結局は、どうしようもない、仕方がないことに怒ったって無意味なんです。特にアメリカ人はこれをよく分かっている気がします。なぜか?
アメリカでは日常生活においても、『言ったらどうにかしてくれる』ってことが極端に少ないからです。諦める、ということをたくさん経験してきて、また言ってもどうすることもできない状況をたくさん経験してきています。個人の意見は極端に弱いのです。

だから、アメリカでは何かに対しての抗議のデモなど頻繁に起こりますが、同じ意見の人々が団結して力を合わせて主張しようとするのです。最近だと環境保護団体が気候変動対策を訴えるため、ゴッホなどの名画を汚す事件が相次いでいますが、もはやそこまでやらないと注目してもらえない領域になってきてしまっています。

 

アメリカは規模も大きい上に、毎日のように恐ろしい事件が起こっているため、ニュースにする事柄なんていくらでもあります。ちょっとやそっとじゃ話題になりません。例えば、ある州のチョコレート工場が爆発して死者が数名出たというかなり衝撃的なニュースも、テレビでたったの10秒ほど報道されただけで終わりでした。

 

逆に、日本では『お客様は神』『お客様の言うことは全て正しい』みたいな雰囲気があります。ケースバイケースで、苦情を入れてきた客には個人に特別対応をする場合があると聞きます。だから、言えば「何とかしてくれる」という期待を込めて主張しているんですよね、おそらく。言い換えれば彼らは、『あの時はどうにかしてくれた』という自分自身の経験から、先ほどのようなエコノミークラスの客のような行動をとっているのだと思います。

一方、アメリカでは労働者と客は対等、または場合によっては労働者の方が上という感覚があります。そして、チップ文化があります。やはり自分のために動いてくれたサービスに対しては、感謝の気持ちとしてチップを渡します。「ありがとう」と言って渡すんです。

彼らは日本人旅行客のように”義務的”に渡しているわけではなく、当たり前の"文化"としてそれを行なっているのです。例えばレストランで、サーバーが自分の要望に対してよく動いてくれたら、「あなたはよくやってくれたね」と直接サーバーへ感謝の気持ちを伝え、店を去る時にはチップを多めに残していくことが多いです。

それから、アメリカでは軍人や退役軍人に対して、「Thank you for your service.」と言い、兵役ご苦労様という感謝の気持ちを伝えます。…こう考えると日本って、妙にペコペコお辞儀はするけど、実際声に出して感謝を伝える場面ってそんなに多くない気がします。

 

さて、アメリカではフレンドリーで丁寧な話し方が賢明であるとされています。自分がお客であってもです。みんなお友達のような感覚なんです。
例えば、あなたはお友達と遊ぶ約束をしていましたが、お友達が「今日熱が出て行けない、ごめん。また別日でも良いかな?」と言ってきたら、「なんで熱なんか出るんだよ?!どうでもいいから来いよ!」と言いますか?日本人でも、大抵の人は言わないと思うんです。

それなのに、労働者に対しては『お友達』ではないし、自分より『格下』の存在だと認識しているから威圧的な態度になってしまうと思うのです。

 

労働者だって、感情のある一人の人間です。

感謝されたら嬉しいし、怒られたら悲しいです。

最悪な状況を何とかしてあげたい気持ちは皆一緒です。

 

そう考えれば、どんなに最悪な状況で身体的には辛くても、精神的には少し、楽になると思うんです。

日本人は辛抱するのが苦手です。いつも仕事は一生懸命で絶え間なく動いているし、身体も脳も休んでいる暇がありません。ちょっとでも休憩したら、サボっていると思われるから、どんなに暇な人でも”やってる風”を装います。【楽することが罪】みたいな感覚です。

アメリカに来て、アメリカ人の自由気ままで楽しそうな働き方を見たら、日本で一生懸命身を削って働いていた日々が、あの精神的にもボロボロになって辛かった日々が、もはや馬鹿馬鹿しく思えて笑えてきたのです。

 

カっとなったり、思い通りに行かなかったり、トラブルに巻き込まれたときは、あなたが「こうでなくちゃ」という責任感の強いステレオタイプが顕著に出てしまっている時かもしれません。一呼吸置いて、"今この時間"を大切にしてみてください。
突発的に怒るより、「みんな辛抱強く耐えてるな~」とか「こんなに悪いことが起こったんだから近いうちにきっと良いことが起こるに違いない!」とか考えて過ごす方が、よっぽど人生を幸せに過ごせる時間が長いと思うんです。

 

自分の気持ちも白黒はっきりさせよう♪

だいぶ、アメリカに来てから精神的に強くなりました。皆さんの参考になれば幸いです。

 

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